disclosure2021
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リスク管理の状況 1.リスク管理体制 【リスク管理基本⽅針】 組合員・利⽤者の皆様に安⼼してJAをご利⽤いただくためには、より健全性の⾼い経営を確保し、信頼性を⾼めていくことが重要です。 このため、有効な内部管理態勢を構築し、直⾯する様々なリスクに適切に対応すべく「リスク管理の基本⽅針」を策定し、認識すべきリスクの種類や管理体制と仕組みなど、リスク管理の基本的な体系を整備しています。 また、この基本⽅針に基づき、収益とリスクの適切な管理、適切な資産⾃⼰査定の実施などを通じてリスク管理体制の充実・強化に努めています。 ① 信⽤リスク管理 信⽤リスクとは、信⽤供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、⾦融機関が損失を被るリスクのことです。当JAは、個別の重要案件⼜は⼤⼝案件については理事会において対応⽅針を決定しています。また、通常の貸出取引については、本店に審査課を設置し各支店等と連携を図りながら、与信審査を⾏っています。審査に当たっては、取引先のキャッシュ・フローなどにより償還能⼒の評価を⾏うとともに、担保評価基準など厳格な審査基準を設けて、与信判定を⾏っています。貸出取引において資産の健全性の維持・向上を図るため、資産の⾃⼰査定を厳正に⾏っています。不良債権については管理・回収⽅針を作成・実施し、資産の健全化に取り組んでいます。また、資産⾃⼰査定の結果、貸倒引当⾦については、「債権の償却・引当基準」に基づき必要額を計上し、資産及び財務の健全化に努めています。 ② 市場リスク管理 市場リスクとは、⾦利、為替、株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し、損失を被るリスク、資産・負債から⽣み出される収益が変動し損失を被るリスクのことです。主に⾦利リスク、価格変動リスクなどをいいます。⾦利リスクとは、⾦利変動に伴い損失を被るリスクで、資産と負債の⾦利⼜は期間のミスマッチが存在しているなかで⾦利が変動することにより、利益が低下ないし損失を被るリスクをいいます。また、価格変動リスクとは、有価証券等の価格の変動に伴って資産価格が減少するリスクのことです。 当JAでは、⾦利リスク、価格変動リスクなどの市場性リスクを的確にコントロールすることにより、収益化及び財務の安定化を図っています。このため、財務の健全性維持と収益⼒強化とのバランスを重視したALMを基本に、資産・負債の⾦利感応度分析などを実施し、⾦融情勢の変化に機敏に対応できる柔軟な財務構造の構築に努めています。 とりわけ、有価証券運⽤については、市場動向や経済⾒通しなどの投資環境分析及び当JAの保有有価証券ポートフォリオの状況やALMなどを考慮し、理事会において運⽤⽅針を定めるとともに、経営層で構成するALM委員会を定期的に開催して、⽇常的な情報交換及び意思決定を⾏っています。運⽤部門は、理事会で決定した運⽤⽅針及びALM委員会で決定された⽅針などに基づき、有価証券の売買やリスクヘッジを⾏っています。 ー 12 ー

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