9.金利リスクに関する事項 (1)金利リスク算出手法の概要 ① リスク管理の方針及び手続の概要 ・ リスク管理及び計測の対象とする金利リスクの考え方及び範囲に関する説明 ② 金利リスクの算定手法の概要 金利リスクとは、金利変動に伴い損失を被るリスクで、資産と負債の金利又は期間のミスマッチが存在する中で金利が変動することにより、利益が減少ないし損失を被るリスクをいいます。 当JAでは、金利リスク量を計算する際の基本的な事項を「金利リスク量計算要領」に、またリスク情報の管理・報告にかかる事項を「余裕金運用等にかかるリスク管理手続」に定め、適切なリスクコントロールに努めています。具体的な金利リスク管理方針及び手続については以下のとおりです。 当JAでは、金利リスクを重要なリスクの一つとして認識し、適切な管理体制のもとで他の市場リスクと一体的に管理をしています。金利リスクのうち銀行勘定の金利リスク(IRRBB)については、個別の管理指標の設定やモニタリング体制の整備などにより厳正な管理に努めています。 ・ リスク管理及びリスクの削減の方針に関する説明 当JAは、ALM委員会のもと、自己資本に対するIRRBBの比率の管理や収支シミュレーションの分析などを行いリスク削減に努めています。 ・ 金利リスク計測の頻度 毎月末を基準日として、月次でIRRBBを計測しています。 ・ ヘッジ等金利リスクの削減手法に関する説明 当JAは、金利スワップ等のヘッジ手段を活用し金利リスクの削減に努めています。また、金利リスクに対するヘッジ会計の方法は、「銀行業における金融商品会計基準適用に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会)に規定する繰延ヘッジに依っています。 当JAでは、経済価値ベースの金利リスク量(⊿EVE)については、金利感応ポジションにかかる基準日時点標準的な金利ショックを与えたイールドカーブに基づき計算されたネット現在価値の差により算出しており、金利ショックの幅は、上方パラレルシフト、下方パラレルシフト、スティープ化の3シナリオによる金利ショック(通貨ごとに異なるショック幅)を適用しております。 ・ 流動性貯金に割り当てられた金利改定の平均満期 流動性貯金に割り当てられた金利改定の平均満期は1.25年です。 ・ 流動性貯金に割り当てられた最長の金利改定満期 流動性に割り当てられた最長の金利改定満期は5年です。 ・ 流動性貯金への満期の割り当て方法(コア貯金モデル等)及びその前提 流動性貯金への満期の割り当て方法については、金融庁が定める保守的な前提を採用しています。 ・ 固定金利貸出の期限前返済や定期貯金の早期解約に関する前提 固定金利貸出の期限前返済や定期貯金の早期解約について考慮していません。 ・ 複数の通貨の集計方法及びその前提 通貨別に算出した金利リスクの正値を合算しています。通貨間の相関等は考慮していません。 ー 78 ー
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