JAおのみち1月号362
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●はるみ はるみは腐敗果が発生すると、汁が垂れ腐敗が伝染しやすい性質があります。腐敗果点検を細目に実施しましょう。●はるか 採収は1月下旬からで完着・糖度12度以上が基本です。寒波被害の恐れがある場合は採収を早めてください。 収穫後は2L以上とL以下に仕分け、軒下の温暖で通気の良い場所で7%程度の予措を実施してください。予措が不十分だと出荷時にス上がり(粒化症)が発生して商品性が無くなります。予措終了後は新聞紙囲い又は『もぎたてパック』を使用し常温貯蔵してください。【土づくり】 土壌の酸性化が進むと発根が抑制されて葉数が減り、最終的には収量減につながっていきます。石灰質資材は毎年投入しましょう。 また、地力強化や土壌の物理性改善のため堆肥を施用しましょう。 樹勢が弱り、葉数が減ってきた樹では、樹冠下に真砂土を2㎝程度客土しましょう。【間伐】 作業性・果実品質向上目的で間伐を実施しましょう。列を通して間伐すると作業性が格段に向上します。【剪定】 作業性の向上や着花量調整のため剪定を実施します。 剪定後に寒波に遭遇すると枝の枯こみが激しくなるので、寒さの心配がなくなる頃から開始しましょう。【放任園伐採】 サビダニや鳥獣害の発生場所となります。栽培を止める場合は必ず樹を伐採しましょう。●レモンの管理 1月下旬~2月は1年の中で最も極温が下がる時期です。樹上に果実があると寒波被害による樹体ダメージがひどくなりますので注意しましょう。(果実が無い状態でもマイナス6℃が5時間以上続くと枯死すると言われています。) 長期間、果実を貯蔵する場合は有孔ポリ包装か新聞紙4面囲いで貯蔵しましょう。担当後藤 崇利中晩柑類の収穫・貯蔵はていねいに行い、収穫後は樹の管理に努めましょう。柑 橘多発)でヤケ果が発生しますので注意しましょう。●デコポン 収穫時は果梗枝の付け根で切取り、収穫しましょう。また、雑な果実の取り扱いは油胞の黒変症状につながります。収穫カゴからコンテナへ移す際は手移ししましょう。 貯蔵は表1のように出荷時期や果実内容で変えるようにしてください。 本年度の中晩柑類は大玉傾向で酸が低い傾向にあるので、果実の雑な取り扱いによりヤケ果と腐敗果が多発する恐れがありますので注意しましょう。 また、29年産でサビダニが多発した園地では間伐・剪定・樹高短縮により薬剤がよくかかるようにしましょう。【中晩柑類の収穫・貯蔵のポイント】 中晩柑は完熟採収が基本です。果実の扱いはていねいに行い、商品ロス防止に努めましょう。 棚貯蔵の場合は、果実2~3個重ねまでとします。コンテナ貯蔵の場合は7分入れまでとし、通気性を高めるため底にたる木を敷き、コンテナの間隔は10~15㎝程度開けます。 適正入庫量は、1坪当り800~1,000㎏とします。 貯蔵中は、1日1回を基本に、外気温が貯蔵適温に近い時間帯に換気を行います。 また、貯蔵庫が乾燥する場合は、打ち水や濡れムシロを敷き湿度を保ちます。●八朔 八朔は貯蔵中、乾燥又は高温(15℃で有孔ポリ包装:乾燥しやすい貯蔵庫で、湿度をとりたいときに重宝する資材※写真の品種はレモンではありませんが、 レモンにも使用できます【表1】デコポンの貯蔵方法果梗枝❶点線場所で切り取る❷次に葉を2〜3枚つけ、切る。園地ではハサミ傷がつきやすいため葉は家で切る。時期貯蔵方法2月出荷① 『サンテ』・『3重袋』をした果実果実は防寒資材をしたまま常温で保管する。出荷7日前に取り出し果梗枝を切り返し、軽く自然予措し選別する。② 裸の果実葉を切り取り自然予措後、妻面をあけ新聞紙囲いで貯蔵する。3月上旬~中旬『サンテ』・『3重袋』から出して、自然予措で3%(約2週間程度)後、妻面をあけ新聞紙囲いで貯蔵する3月下旬以降収穫後、減酸促進のため有孔ポリ個装する作業項目目的方法石灰類の施用土壌PHの改善10a当り100㎏堆肥の施用地力向上10a当り2t客土の実施細根の増加土壌表面に2㎝程度中耕土壌中に空気補給『ホーレ』を使用し樹の周りを中心に5箇所程度7【営農相談】農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231 (御調営農センター)☎0848-76-2242 (向島営農センター)☎0848-44-2106
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