JAおのみち2月号363
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野菜をしっかり育てるためには、土づくりが大切です。家庭菜園担当井上 卓史①水はけと通気がよいこと②水もち(保水力)がよいこと③土の酸度(pH)が適正であること④肥料分に富んでいること⑤土壌の中に病原菌や害虫が少ないこと などがあげられます。これらの条件をクリアするためには、④は肥料を適正に与える、⑤は主に輪作や作物の品種選びや接ぎ木苗の利用・消毒により対応できます。今回は基本的な土づくりによって解決すべき①②③のことについて、考えてみることにしましょう。●土づくり よい土を作るためには土の団粒化を作る必要があります。 団粒化を図るには、堆肥またはそれに代わる有機質素材を十分に施すことが必要です。有機質素材として最もとり入れやすいのは稲わらですが、腐葉なども有効で、これらを堆肥化して与えます。それが不可能な場合は、同様の物理性改良のために、ピートモスなどを有機質資材として土に混ぜ込んで用います。 そのほか管理として、冬の間に深くよく耕し、寒気や風雨にさらして風化させることも、排水、酸素補給の手段として大変有効です。また、畑の土は作業の際に踏み固めたり、地表面が降雨でたたかれたりすると、表面の構造が変わり、酸素の流入が悪くなってしまいます。畑全体の排水不良も土中の酸素濃度を下げてしまうので、根腐れを起こしたり、細根の先端が枯死してその傷口から病原菌が侵入するといったような被害が発生したりします。これらの対策として、降雨後に水がたまることのないよう畑全体の高低をよく把握して、畑の表面排水に留意し、周囲に排水溝を設けて早く水が流れ出るようにしたり、他からの流水を防いだりすることが必要です。除草や追肥の際に、それらの作業と兼ねて、地表面を鍬で軽く耕し、通気をよくしてやることも重要です。●土の酸度矯正 土の酸度はpHで表し、pH7.0を中性、それより低い方が酸性、高い方がアルカリ性です。多くの野菜はpH5.5〜6.5の弱酸性から中性でよく育つ性質があります。 それ以下の酸度では、一部のもの(ジャガイモ、スイカなど)を除いて生育が全体に悪くなり、葉が黄変したり葉先が枯れてしまったり、ひどいときには枯死することさえあります。 野菜を何作も続けて栽培していると、肥料や降雨などが原因となり、酸性化しやすいものです。苦土石灰などの石灰質肥料を施用し、適性なpHに調整しましょう。 貯蔵品種(中生・中晩生)は、2月上旬と、3月上旬の2回追肥を実施します。 茎葉が8割以上倒れたら、晴天日に収穫します。 収穫後1~2日程度天日干しした後、5~10球程度で縛り、日陰の風通しがいい場所に吊るします。●ポイント 越冬した野菜は暖かくなると生長が急速に進みます。その前に肥料を与えると効果的に生長を促すことができます。 タマネギなどのネギ類は、べと病という病気が大発生する年もあります。気温が15~20℃で降雨が続く3月中旬以降は、特に発生の危険が高まります。病株の抜き取りや、薬剤散布など病気が蔓延する前の対策が必要です。【土づくりについて】●野菜づくりに適した土 野菜がよく育ち、よい果実、あるいは葉、根を作り上げるには、その根がしっかりと土中に伸び、土中の養水分をよく吸収できるようになっていることが大切です。そのための土の条件として、 寒い日がまだまだ続いています。長期予報によると3、4月は平年に比べ晴れの日が多い見込みですが、気温は平年並みかやや低くなる見込みです。 今月号では越冬野菜の今後の管理と土づくりについて紹介いたします。【越冬野菜の今後の管理】いちご●追肥 新葉の生長を助けるため、2月中に『野菜有機129』を1㎡当り30g施用します。 肥料焼けしやすいので、肥料が葉や根に触れないよう株元から10~15㎝離れたところにまきます。●摘葉 新葉が伸び始めた頃、茶色くなった古い葉を取り除きます。タマネギ 1回の追肥で、『野菜有機129』を、1㎡当り30g施用します。 極早生・早生は、止め肥(最後の追肥)を2月上~中旬にします。11【ふれあいセンター】まごころ込めて心に残る葬儀をお手伝いさせていただきます。葬儀、搬送車のご用命は0120-560948(24時間受付) 「やすらぎ会館東尾道」(☎0848-46-1150)「やすらぎ会館みつぎ」(☎0848-77-0848)「やすらぎ会館せら」(☎0847-25-0025)
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