JAおのみち3月号364
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  なお、終了の目安は、種子籾が十分に膨れてアメ色になり、透き通って白い胚が見える状態です。【芽出しを行いましょう】●催芽①育苗器や風呂の残り湯などを利用します。育苗器の場合30℃で24時間が基準です。芽の出しすぎには注意しましょう。播種時に芽が折れたり、互いに絡まって均一な播種ができなくなります。②温度が30℃を越えると細菌性の苗立ち枯れ病の原因となる細菌が急激に増殖しやすくなると指摘されています。【種を播きましょう】●播種①床土は厚さを均一に詰め、灌水は十分に染み通るまでやります。②灌水時に苗立枯病やムレ苗防止のために『タチガレエース液剤』1000倍と『ダコレート水和剤』500倍液の混合液を1箱あたり0.5L散布します。③種を播き、覆土は籾が隠れる程度にします。●播種量①播種量は催芽籾で1箱当り160~180gを基準にしましょう。②薄播きするほうが良質な苗をつくりやすく管理もしやすくなります。③欠株を恐れるあまりついつい過剰に播種しがちですが、基準より多い播種量(厚播き)では良質な苗づくりはできません。【緑化】●出芽から1.5葉までの管理①出芽最適温度は28~30℃です。出芽を終えたら徐々に温度を下げ、また昼夜の温度差をつけるように管理していきます。  温度管理は、昼が20~25℃、夜が15~18℃が基準。②徐々に光を当てて十分に緑化を行いましょう。  基準温度より高過ぎたり低過ぎたりすると、徒長したり逆に伸びにくくなります。環境に敏感で苗質に大きく影響する段階なので、温度管理や水管理には十分な注意が必要です。【硬化】●1.5葉~田植えまでの管理①硬化開始頃は昼20~25℃、夜10~15℃を基準とした温度管理を行い、苗の生長とともに徐々に外気温に近づけていきましょう。②日中は十分光に当てて、苗の充実を図りましょう。③灌水は基本的に午前中に行いますが、乾燥しやすい場所や陽射しの強い日は補助的な灌水も必要です。夕方の灌水は葉が長時間濡れた状態になり、イモチ病が発生しやすくなるので注意しましょう。育苗期間を通じて、葉はできるだけ乾いた状態で管理するようにしましょう。節水気味に管理するほうが良質な苗をつくりやすくなります。④晩霜には十分注意しましょう。⑤苗の生長とともに徐々に外気に慣らし担当兼永 朋恵植え付けの時期が近づいてきました。栽培における各種準備を進めていきましょう。水 稲 作付け前の圃場の準備や育苗の準備に取り掛かりましょう。【種子籾の選別を行いましょう】●塩水選 自家採種の場合、塩水選での種子籾の選別は大変重要です。 また病原菌に汚染された籾は登熟が悪く、そうした籾を除きましょう。作業後は必ず水洗いを行いましょう。(JAにて種子更新した種籾に関しては芒なども取り除かれています。)【病気やシンガレセンチュウの種子伝染を防止します】●種子消毒 『テクリードCフロアブル』200倍と『スミチオン乳剤』1000倍混合の液で種子消毒を行います。種子籾容量と同量以上準備し、時々撹拌しながら10℃以上の液温で24時間浸種します。そのまま、水洗いせず1日程度陰干しを行いましょう。●温湯消毒 方法としては60℃の湯に10分間浸種する方法が一般的です。60℃を保つ温度管理と作業後すぐに掛け流しの冷水に漬けるなど素早く余熱をとることがポイントです。【水に浸し芽出しの準備をしましょう】●浸種①水温は10~15℃としますが、低い水温の方が、多少時間がかかっても発芽が揃いやすくなります。(10℃未満の低水温では、侵種期間中に水温が10℃以上になっても発芽率が回復しない場合がありますので注意しましょう。)②種子籾の量の4倍量の十分な水で浸種しましょう。③3日目からは水を交換して水温の上昇を抑え、酸素を供給しましょう。3月March今月の栽培ポイント平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。お天気催芽の程度6(因島営農センター)☎0845-22-2252  (世羅営農センター)☎0847-22-1173  (甲山営農センター)☎0847-25-5035(世羅西営農センター)☎0847-37-7100

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