JAおのみち4月号365
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【共通の管理】●果実の肥大期(細胞肥大期)  多くの落葉果樹が果実肥大期にあたります。開花から約40日間は果実の細胞数が増える期間です。この後、果実の肥大がゆっくりとなる時期があり、細胞が肥大する時期となります。貯蔵養分を無駄にしない為にも、房づくりや摘粒(ぶどう)・摘果(桃・柿・梨)など着果量の調整は早めに行ってください。これが、高品質生産のポイントになります。ぶどう【ハウス栽培 (果粒肥大期~着色期)】●摘粒・摘房・デラウェア 無理な着荷負担は熟れ難くなるだけでなく樹勢が低下し、樹の寿命を短くします。着果負荷が大きい樹は、着果量の修正をしてください。・ピオーネ 小粒果・変形果・病害虫傷害果をはずした後に込み合いそうな部分・内向きの粒をはずして、1房当り30~35粒になるように摘粒を行ってください。摘粒や摘房などの着荷量の調節は、第2回目にジベレリン処理までに終らせるようにし、その後、随時修正を行うようにしてください。●灌水 着色期から収穫期はやや乾燥気味に管理しますが、樹勢の弱い園では定期的に灌水を行って、樹勢を維持してください。乾燥させすぎるよりは適度に灌水を行った方が、酸抜けが進み、熟期の促進にもつながります。●温度管理 この時期はハウス内の温度が高くなり、日中30℃を超えることが多くなります。高温は養分を消耗させ、着色や果粒肥大不良の原因となります。風通しを良くし換気を行い、25~28℃を保つようにしてください。【露地栽培(新梢伸長期~ジベ処理期~開花期)】●誘引 新梢の先端を下げることによって、果房に流れる養分の量を増やし果粒肥大を促進させる効果があります。生育の早い新梢から順に誘引しましょう。●敷ワラ 早く敷くと、地温が上がらず、ほう芽が遅れ、霜害を受けやすくなるので、霜の心配がなくなってから敷いてください。●ジベレリン処理 展葉始めからの日数・展葉枚数などを参考に、花穂の進み具合をみながら処理をしていきます。特に、ジベ処理前後1週間の気象条件(温度・日照)が花穂の進みや実止まりに大きく影響しますので、注意して作業してください。●房づくり 果実肥大促進のため早めに摘粒を行い、1房当りの着粒数を適正になるようにしてください。も も●摘果満開後40日頃から本摘果を行います。葉数による摘果の目安早生…1果あたり40枚中生…1果あたり50枚晩生…1果あたり60枚枝による摘果の目安短果枝…5本に1果中果枝…1本に1果長果枝…1本に2果※急激な摘果は生理落果(核割れ)の原因となるので注意してください。 摘果した果実は病気の原因となるため、園外へ持ち出してください。 乾燥が続く場合は灌水を行いましょう。●注意する病害虫 アブラムシ類、モモチョッキリゾウムシ、ケムシ類、カイガラムシ類、せん孔細菌病、灰星病、黒星病、うどんこ病、果実赤点病な し●灌水 開花から45日間が細胞分裂期にあたります。この期間の乾燥は小玉果の原因になりますので、乾燥させないように灌水をしっかり行ってください。●摘果 果実肥大を目的として、変形果・病害虫被害果などを中心に摘果します。1度に終わらせようとせず、開花後数回に分けて行ってくださいいちじく 新梢伸長期に入ります。●芽かき いちじくは、すぐに樹冠内部が過繁茂になり、日照不足になってしまいます。熟期の遅れや着色遅れを引き起こすので、定期的に園内を回り、残す枝は1㎡当り4~5本程度を目安に実施しましょう。●ねん枝・誘引 若木など樹勢が強い樹では、新梢が立ち気味になるため、樹形を整えるためにもねん枝・誘引を行いましょう。品質の良い果実を生産するためにも、この時期の管理はしっかり行いましょう。落葉果樹担当新田 知悟モモチョッキリゾウムシ被害果9【農産物直売所 ええじゃん尾道 尾道店・向島店】地域の“旬”と“うまい”をお届けします。尾道店☎0848-55-9048午前9時から午後6時まで営業 向島店☎0848-20-6008午前9時から午後4時まで営業

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