JAおのみち11月号372
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管理は各選果場の方針に従ってください。【温州みかん収穫後の尿素散布】 収穫後に『尿素』200~300倍の散布が隔年結果是正に効果的です。気温が8℃を下回ると吸収が悪くなりますので暖かい日に散布しましょう。【中晩柑類の収穫・貯蔵のポイント】 中晩柑の収穫は完全着色果の収穫が基本となります。はるみは着色後、降雨を受けると過熟によるヒビ割れが果頂部中心に発生しますので、注意しましょう。 中晩柑類は防除を徹底し、正品率の高い果実をつくっても、貯蔵管理で品質低下が起こってしまうことがしばしばあります。 果実の取扱いはていねいに行い、品種ごとの温度・湿度に注意しながら管理しましょう。●貯蔵時の共通管理 • 適正入庫量 1坪当り800~1,000kg。コンテナ使用時は7分詰めとし、コンテナの間隔を保って通気しましょう。 • 換気 果実の貯蔵適温と外気温が最も近い時に1日1回行いましょう。 • 果実の点検 果実の取り扱いはていねいに行い、腐敗果の点検をこまめに行いましょう。【防寒対策】 県東部では例年12月10日前後に初霜が降ります。なるべく11月下旬までに防寒を完了するようにしてください。防寒資材では3重袋の保温効果が1番高くなります。【病害虫防除】●ハダニの防除 中晩柑類は貯蔵中のハダニ被害を防ぐため、収穫前にハダニの防除を徹底しましょう。腐敗防止剤と混用できます。●中晩柑類のヘタ落ち防止 八朔・ネーブル・伊予柑などは貯蔵中のヘタ落ちを防止するため『マデックEW』を散布しましょう。※年間1回しか散布できません。●カイガラムシの防除 ヤノネカイガラムシやサンホーゼカイガラムシが増加傾向にあります。収穫後に『95%マシン油』を散布しましょう。【夏秋梢の処理】  次年度の春芽の発生を促すためとかいよう病防止目的で夏秋梢を処理します。強い枝は芽つぼの上で処理し、弱い枝は芽つぼの下で処理します。直立し樹形を乱す枝は基部から切除します。デコポン・はるみは次年度の結果母枝として夏芽を利用するので切らないでください。※複数出ている場合は先端を1本にします。【鳥獣害対策】 被害を受ける前に対策しましょう。●カラス 釣り糸を1m間隔でカラスが飛んでくる方向を中心に高さや位置を変えて設置しましょう。色は透明もしくは黒色を選ぶようにしましょう。●ヒヨドリ 『小太郎(ミシン糸巻きつけ機)』を利用し、地面から上下左右に糸掛けを行います。●イノシシ フェンスや電気柵を設置しましょう。設置の際は作物から1m以上離して設置しましょう。柵周辺のイノシシの隠れ家になりそうな雑草・雑木は伐採するようにしましょう。【苗木の管理】●ジベレリンの散布 翌年の花芽を減らし、新梢の発生を促すため11~12月にかけて『ジベレリン50ppm』を散布します。●寒さ対策 低温による苗木の枯死を防ぐためワラや『不織布』で幹を覆い、さらに『寒冷紗』や『パスライト』をこの上からかぶせて保温します。ヤノネカイガラムシサンホーゼカイガラムシ品種収穫時期貯蔵方法ネーブル完全着色を基本とし、退色する前に収穫する貯蔵温度 6~8℃貯蔵湿度 85%粘性果防止のため換気を徹底するはるみ12月中・下旬~ただし、霜が降りる前には収穫する※過熟によるヒビ割れに 注意する貯蔵温度 6~8℃貯蔵湿度 85%供腐りしやすいので腐敗果はこまめに点検するポンカン早生系…12月中旬貯蔵温度 5℃貯蔵湿度 85~90%普通八朔12月下旬~1月上旬ただし、寒さの心配のない園地は1月採収とする貯蔵温度 5~7℃貯蔵湿度 90%中晩柑類の収穫後の管理(予措と貯蔵)いしじの過熟果はるみの過熟果パスライトを利用した苗木の防寒(ホッチキス止め)点線のようになるべく裾を地面にたらし、地熱を利用し保温する。担当新田 知悟冬の園地管理をしっかり行うことが、次年度の高品質果実の生産に繋がります。落葉果樹 今月は苗の植付け、土づくり、園内清掃といった次年度への準備を行う月となります。どの作業も、労力的に大変な作業ですが、とても重要な作業ですので、計7【営農相談】農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231  (御調営農センター)☎0848-76-2242  (向島営農センター)☎0848-44-2106

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