JAおのみち11月号372
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冬に野菜を栽培する時は、防寒対策などをしっかり行っておきましょう。家庭菜園担当兼永 朋恵【タマネギの栽培】 寒さに強く、生育初期にはマイナス8℃程度の低温にも耐えますが、暑さに弱く、25℃以上になると生育は抑制されます。肥大開始温度は、極早生品種の10~13℃から晩生種の約20℃まで、幅広い温度差があります。●一般的な作型●畑の準備 植付け2週間前までに1㎡当り完熟堆肥を2、石灰資材を100g施用し、耕して畝をつくります。 植付け1週間前に、『尾道やさい有機189』を1㎡当り100g施用し畝をつくります。●植付け 大苗はトウ立ちや分球、小苗は生育不良の原因となります。●追肥 1回の追肥で、『やさい有機129』を、1㎡当り30g施用します。 追肥時期は、極早生・早生では、1回目を12月下旬~1月上旬、止め肥(最後の追肥)を2月上~中旬とします。 貯蔵品種(中生・中晩生)では、1回目は1月上旬、2回目を2月上旬、止め肥を3月上旬に施用します。●灌水 定植後5日間は、活着を促すため乾燥したら灌水します。3月以降の水分不足は球の肥大が劣るので乾燥が激しいときは灌水します。●ポイント 多肥、止め肥の遅れは、食味や貯蔵中の腐りにつながります。止め肥の時期と、肥料過多に注意しましょう。●収穫 茎葉が8割以上倒れたら、晴天日に収穫します。 収穫後1~2日程度天日干しした後、5~10球程度で縛り、日陰の風通しがいい場所に吊るします。(収穫時に天日干しをして十分乾かすことで貯蔵病害を軽減できます。)●病気(ベト病) 病原菌は糸状菌(カビ)で気温15~20℃の多雨の時に多発します。初春(3~4月)初秋(10~11月)がその時期になります。ベト病の病斑部が枯死した時に土壌中に残った場合10年以上休眠します。そのため1度発生した圃場は気象条件さえ整えば発生の可能性は十分あります。【野菜の防寒対策】 多くの葉物野菜は寒さに強くて甘味も多く、10月半ばまでに種をまくと、防寒しなくても収穫できます。 しかし、低温時に良品質を得るには防寒が必要になります。●べた掛け資材 簡単な手段で、べた掛け資材『不織布』『寒冷紗』を被覆する方法があります。通気性、透水性はありますが、農業用ビニール(以下 農ビ)や農業用ポリエチレンフィルム(以下 農ポリ)と比べると保温力は劣ります。●プラスチックフィルム 農ビや農ポリをトンネル状に被覆する方法です。 保温性は高いですが、日中の気温が27℃以上になると障害がでます。 本葉2~3枚までは、密閉しておいて構いませんが、その後は頂部に穴をあけるか、裾を開けて換気します。●ポイント 温度が上がりすぎないように換気しましょう。株元を指でおさえる。黒マルチを利用。土を深くかけすぎない。 2~3cm9【農産物直売所 ええじゃん尾道 尾道店・向島店】地域の“旬”と“うまい”をお届けします。尾道店☎0848-55-9048午前9時から午後6時まで営業 向島店☎0848-20-6008午前9時から午後4時まで営業

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