ええJAんおのみち1月号374
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 また、収穫・選果・出荷作業で忙しい時期ですが、園地にも出向き、土づくりや間伐など次年度の生産基盤整備をしっかり行っておきましょう。【中晩柑類の収穫・貯蔵のポイント】 中晩柑は完熟採収が基本です。果実の扱いはていねいに行い、商品ロス防止に努めましょう。 棚貯蔵の場合は、果実2~3個重ねまでとします。コンテナ貯蔵の場合は7分入れまでとし、通気性を高めるため、底にたる木を敷き、コンテナの間隔は10~15㎝程度開けます。 適正入庫量は、1坪当り800~1,000とします。 貯蔵中は、1日1回を基本に外気温が貯蔵適温に近い時間帯に換気を行います。 また、貯蔵庫が乾燥する場合は、打ち水や濡れムシロを敷き、湿度を保ちます。 本年度はハマキムシ被害果が多くなっていますので、家庭選別時は注意しましょう。●八朔 八朔は貯蔵中、乾燥又は高温(15℃で多発)でヤケ果が発生しますので注意しましょう。●しらぬひ 収穫時は果梗枝の付け根で切り取り、収穫しましょう。 また、果実を手荒に扱うと、油胞の黒変症状につながります。収穫カゴからコンテナへ移す際は手移ししましょう。 貯蔵は表1のように出荷時期や果実内容で変更するようにしてください。●はるみ はるみは腐敗果が発生すると、汁が垂れ、腐敗が伝染しやすい性質があります。腐敗果点検をこまめに実施しましょう。●はるか 採収は1月下旬から、完着・糖度12度以上が基本です。寒波被害の恐れがある場合は採収を早めてください。 収穫後は2L以上とL以下に仕分け、軒下の温暖で通気の良い場所で7%程度の予措を実施してください。予措が不十分だと出荷時にス上がり(粒化症)が発生し、商品性が無くなります。予措終了後は新聞紙囲い又は『もぎたてパック』を使用し常温貯蔵してください。【土づくり】 近年は多雨や干ばつなどの異常気象が多くなっています。土壌の物理性を改善し、干ばつや多雨の影響を受けにくい園地に改善しましょう。 石灰質資材は毎年10a当り100を投入しましょう。 堆肥は1樹1袋を目標に投入しましょう。 樹勢が弱り、葉数が減ってきた樹では、樹冠下に真砂土を2㎝程度客土しましょう。【間伐】 作業性・果実品質向上目的で間伐を実施しましょう。列を通して間伐すると作業性が格段に向上します。密植園では年々収量と正品率が落ちてくるので改善しましょう。【剪定】 作業性の向上や着花量調整のため剪定を実施します。 剪定後に寒波に遭遇すると枝の枯こみが激しくなるので、寒さの心配がなくなる頃から開始しましょう。【放任園伐採】 放任する前に借り手がいないか農業委員会に相談しましょう。相談の結果、借り手も無く放任せざるを得ない場合は、近隣の園地に病虫害や鳥獣害が及ばないよう、樹の伐採や除草などの管理作業を行ってください。果梗枝❶点線場所で切り取る❷次に葉を2〜3  枚つけ、切る。 園地ではハサミ傷 がつきやすいため 葉は家で切る。時期貯蔵方法2月出荷① 『サンテ』・『3重袋』をした果実果実は防寒資材をしたまま常温で保管する。出荷7日前に取り出し果梗枝を切り返し、軽く自然予措し選別する。② 裸の果実葉を切り取り自然予措後、妻面をあけ新聞紙囲いで貯蔵する。3月上旬~中旬『サンテ』・『3重袋』から出して、自然予措で3%(約2週間程度)後、妻面をあけ新聞紙囲いで貯蔵する。3月下旬以降収穫後、減酸促進のため有孔ポリ個装する。ハマキムシ被害作業項目目的方法石灰類の施用土壌PHの改善10a当り100㎏堆肥の施用地力向上10a当り2t施用する客土の実施細根の増加土壌表面に2㎝程度中耕土壌中に空気補給『ホーレ』を使用し樹の周りを中心に5箇所程度【表1】貯蔵方法10【住宅ローンセンター】住宅ローンをはじめリフォームローンなど、各種ローンについてお気軽にご相談ください。☎0848-23-3323(月曜日から金曜日の9:00~17:15)

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