ええJAんおのみち3月号376
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 本年度は、気温が高く発芽期が早まると予想されます。発芽前の作業(剪定や防除など)平年より早めに実施するようにしましょう。【剪定の順序】①密植園では間伐を実施しましょう。②結果母枝量の判断(花が多いか少ないか)をしましょう。③樹の周りを1周しながら主枝を決定します。通常は3本。併せていらない枝の候補を決めましょう。④樹の上部からノコを使い、いらない枝を間引いていきます。主枝ごとに同様な作業を行ってください。(間引く枝は先乾燥しやすい場所や陽射しの強い日は補助的な灌水も必要です。夕方の灌水は葉が長時間濡れた状態になり、イモチ病が発生しやすくなるので注意しましょう。育苗期間を通じて、葉はできるだけ乾いた状態で管理するようにしましょう。節水気味に管理するほうが良質な苗をつくりやすくなります。④晩霜には十分注意しましょう。⑤苗の生長とともに除々に外気に慣らしていきますが、田植4~3日前からは十分外気に慣らしましょう。※新品種『恋の予感』の育苗育苗管理において『ヒノヒカリ』より徒長しやすい傾向にあるので2~4日(第1葉鞘高が3㎝以下)早く硬化を始めましょう。月号を参照)⑤ノコ剪定が終わってからハサミで細かい剪定を実施します。⑥1円玉以上の切り口には『カルースA』もしくは『トップジンMペースト』を塗りましょう。⑦剪定枝は必ず園内および周辺から撤去しましょう(黒点病の発生源となります)。細かく切った枝や、『チッパー』で細断したものは園内放置可能です。【品種ごとのポイント】●いしじ 結果母枝が少ないようなら、花をみてから剪定しましょう。葉が小型化している枝は切り返し、優良な春芽の発生を促しましょう。●八朔 大木は作業性が悪いので樹高を低くしましょう。樹高短縮する場合は3年くらいかけて徐々に短縮しましょう。黒点病・流れヤケ防止に花母枝を取り除きましょう。●はるみ 隔年結果防止目的に半樹摘果をされた園地では、平成30年度着果側の枝の切返しが重要です。鉛筆以上の枝まで切り返し、充実した春芽の発生を促します。平成31年度、果実を成らせる側は軽い間引き剪定を行い、花ボケを防ぐため、数カ所だけ強い切り返しを行います。●レモン 夏秋梢はかいよう病の拡大原因になるので全て除去しましょう。正品率を高めるため、枝数を少なくして間隔を広くとりましょう。横枝を長めにとり、やわらかい樹づくりを心がけましょう。【病害虫防除】●ハダニの防除 冬マシン油を散布してない園地では『高度精製マシン油乳剤』80倍(4月は100倍)を必ず散布し、ハダニの初期発生を抑えましょう。散布時は発芽促進目的で『尿素』300倍を混用しましょう。発芽後散布する場合、『尿素』に代えて『元気一番』などの窒素系葉面散布剤を混用しましょう。●かいよう病防除本年度は暖冬の影響で越冬病班の伝染能力が非常に高いと想定されます。旬の平均温度が10℃を越える時期から感染が始まるので、時期が遅れないように『ICボルドー66D』を散布しましょう。特にレモン・ネーブルでは必須作業です(はるみ、せとか、甘夏、冬橙なども感染します)。マシン油と2週間程度あける必要がありますので計画的に散布しましょう。●サビダニ・ホコリダニ 昨年度、サビダニ・ホコリダニが多発した園では、新芽が5程度出たときに『イオウフロアブル』を散布して初期発生を抑えましょう。●クワゴマダラヒトリ(毛虫) 新芽や花を食害されるので発生が見られる場合は『ダーズバン乳剤』や『オリオン水和剤』で防除しましょう。担当後藤 崇利品質の良い柑橘を栽培するため、この時期の樹の管理を適切に行っていきましょう。柑 橘着花過多が予想される場合は、部分的に強い切返しをいれ発芽を促す。写真ははるみかいよう病斑7【営農相談】農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231  (御調営農センター)☎0848-76-2242  (向島営農センター)☎0848-44-2106

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