ええJAんおのみち3月号376
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セル苗での育苗は、作業時間が短縮されます。管理方法を学び、チャレンジしてみましょう。家庭菜園担当兼永 朋恵【野菜のセル苗の育苗管理】 きゃべつ、はくさい、ブロッコリー、白ネギにセル成型苗やチェーンポットが普及して、育苗、定植作業が大幅に省力できるようになりました。セル成型苗は短期間の育苗期間ですが、逆に単純な管理ミスで失敗も見受けられることがあります。苗の失敗は活着や初期生育のみならず、最後の収穫作業にも影響します。  育苗のポイントをしっかりと把握し、セル成型苗をしっかりと活用して健全な野菜苗を作っていきましょう。●野菜の種類とセルトレイの選択 野菜の種類によって、適正なセルトレイがあります。天候不順などで育苗期間が長くなり、老化苗を防止するため、野菜に合った規格のものを使用しましょう。●育苗培土の準備と充填 培土は乾燥すると、水をはじいて吸水しにくくなります。このため、30~40%程度の水分を含ませて袋詰めされています。開封後、乾燥した場合は再加水して培土を握ってやや固まる状態にします。培土の詰め方は、適量をトレイに入れ広げていきます。2~3回セルトレイの縁をたたいて、ショックを与えて均一になるようにします。特に端の部分に培土が詰まるようにします。●播種前の灌水と播種穴開け 培土充填後はセルトレイの底穴から水がしみ出るぐらいまで灌水します。その後、セルの中央に種がくるように、指や開孔部のついた鎮圧板で穴をあけます。先に培土を水で湿らせておかないと、播種後の水やりは覆土をはがしてしまう恐れがあります。中央に穴をあけ種を確実に落とし、健全な苗を作っていきましょう。●育苗場所へのセルトレイの設置 セルトレイの設置は、地面へベタ置きすると、水やりなどの際、地面からの病害虫の原因となったり、根張りが悪くなったりします。 必ず、架台などを設置してそのうえに置くようにします。●覆土と灌水 覆土は、基本育苗培土で十分ですが、作物によってはなかなか発芽が揃わない場合などもあります。籾などを使用すると発芽が揃いやすい時もあります。ただ、コート種子は、乾燥するとコートの粘土が固くなり、発芽率が低下するので、発芽までの乾燥は要注意です。 また、覆土を行ったら軽く手で鎮圧しましょう。いちじく●圃場の改善 水はけの悪い園地では、溝切りの実施や明渠などを設け、排水対策を行いましょう。 水はけの悪い圃場では、生育が悪くなりますし、場合によっては樹が枯れます。●園内清掃 剪定枝や葉・残果などは、病害虫の発生源となりますので、かき集めて園外に持ち出し、処分しましょう。●ケムシ 山際、雑木樹の周辺園では、ケムシによる新梢の食害に注意してください。発生した場合は殺虫剤を使用してください。園内の雑草にも寄生していますので、除草作業も合わせて行ってください。も も 3月下旬~4月上旬は開花期です。花粉のない品種は受粉作業を行いましょう。花粉のつきのよい品種は摘蕾・摘花をして、貯蔵用分の浪費を少なくしましょう。 果実の肥大が始まってくるので、乾燥が続く場合は、灌水を行いましょう。●注意する病害虫 アブラムシ類、ケムシ類、縮葉病、せん孔細菌病、灰星病、黒星病、果実赤点病桃 アブラムシ縮葉病9【農産物直売所 ええじゃん尾道 尾道店・向島店】地域の“旬”と“うまい”をお届けします。尾道店☎0848-55-9048午前9時から午後6時まで営業 向島店☎0848-20-6008午前9時から午後4時まで営業

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