ええJAんおのみち9月号382
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が多くあると思います。果皮が緑色の間は果実も光合成をしていますが、着色しはじめると光合成能力はなくなり、葉で作った光合成産物を取り合うようになります。そのため、着色するまでには適正葉果比25枚に1果まで摘果しましょう。着色期までに摘果が終わらないと、その後の糖度が上りにくかったり、次年度の着花が著しく少なくなるなどの弊害が発生します。【灌水】 中晩柑類は引き続き降雨が10日以上ない場合は灌水を実施しましょう。10月になると夜温が低下し、灌水しても肥大促進効果や減酸効果が小さくなります。肥大や酸に問題のある園地は特に9月の灌水を徹底しましょう。また糖度の低い園地は一回の灌水量を少なくしましょう。【みかんの品質向上】●タイベックマルチの被覆布 雨が多い場合、糖度が低い場合はマルチ被覆が品質向上に効果的です。着色促進効果だけを狙う場合は収穫30日前までには被覆しましょう。●カルビタPの散布 8月~10月にかけ3回以上散布することにより浮皮軽減・果皮強化を図ることが出来ます。●フィガロン散布 雨が多く浮皮の発生が懸念される場合は蛍尻期にフィガロン乳剤を散布します。(樹勢が弱るので年間2回まで)●枝吊り 枝吊りを実施し着色向上を図りましょう。枝釣りで水平より上に果実を吊り上げると糖度が上がり難くなるので注意しましょう。【病害虫防除】●炭そ病(流れヤケ) 秋に気温が高く、雨が多いと多発しますので9月下旬の薬剤散布と枯枝除去を徹底しましょう。 ジマンダイセンの使用時期は中晩柑類については収穫90日前までとなっているので注意しましょう。●アザミウマ 極早生や早生みかんでは着色期のアザミウマ被害が果実腐敗に繋がり問題となります。発生が見られる場合はハチハチフロアブルで防除してください。●ハダニ 果実の着色期にハダニ被害を受けると着色不良となり正品で出荷出来なくなります。発生初期に薬剤を散布するように日焼け果品種目標階級9月20日9月30日八朔L以上7578デコポン2L以上6065はるみL以上5762レモンM以上4649いしじS未満4750摘果基準単位:mmしましょう。●サビダニ 9月中下旬頃にイオウフロアブル散布しましょう。●みかんの腐敗防止剤散布 収穫前には必ず腐敗防止剤を散布しましょう。▼ケムシの駆除 春先に新芽を食べる毛虫は前年の秋口にアカメガシワで孵化した固体です。秋はアカメガシワに糸をひき多くの固体が群れているので効率的に駆除できます。また、産卵される前に園地周辺のアカメガシワを伐採するのも効果的です。●褐色腐敗病 土壌中の病原菌が雨の跳ね返りで果実に付着し腐敗していく病気です。伝染するので発生時は防除が必要です。豪雨で泥が流れ込んだ園地では注意しましょう。発生時はアリエッティー水和剤で防除しましょう。【夏秋梢の処理】 次年度の春芽の発生を促すためとカイヨウ病防止目的で夏秋梢を処理します。強い枝は芽つぼの上で処理し、弱い枝は芽つぼの下で処理します。直立し樹形を乱す枝は基部から切除します。10月中旬から実施してください。デコポン・はるみは次年度の結果母枝として夏芽を利用するので切らないでください。※複数の夏芽が発生しる場合は1本から2本程度に間引いてください。【レモンの収穫について】 10月のレモンは果皮が未熟で少しの衝撃でヤケが発生します。果実は丁寧に扱いましょう。 また、横径55以上の果実を収穫し、小玉果を収穫しないように注意しましょう。【鳥獣害、イノシシ対策】 鳥獣害は最初の食害をいかに抑えるかがポイントとなります。一度、食べて味をしめるとどうやってでも侵入しようとします。熟期よりも早めに対策をとるようにしましょう。イノシシは電気柵やフェンス、鳥害はテグスや小太郎を設置しましょう。ナシマルカイガラムシ(サンホーゼカイガラムシ)カイガラムシ付着部分の周りが濃い緑色になるのが特徴。主にみかんが被害を受ける茶色の粉が付いている場合、サビダニが増加中です。アカメガシワ7【営農相談】農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231 (尾道北営農センター)☎0848-29-9611 (御調営農センター)☎0848-76-2242 (向島営農センター)☎0848-44-2106

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