ええJAんおのみち4月号389
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本年度は寒波被害を受けている場合があるので暖かい園地で穂木を採収しましょう。◎接木方法腹接ぎ 枝を余り切らずに主に横枝に接ぐ方法です。樹勢が弱りにくい利点がありますが、誘引を怠ると樹形が乱れやすいので注意が必要です。切り接ぎ 切り接ぎは主枝を切り詰め接ぐ方法です。そぎ接ぎと剥ぎ接ぎがあります。そぎ接ぎは技術が必要ですので剥ぎ接ぎをお勧めします。4月下旬ごろから皮が綺麗に剥げますので剥ぎ接ぎが可能となります。 5月上旬を過ぎると活着が悪くなるので注意してください。【花肥料の施用】 4月下旬から5月上旬にかけ花の多い園地では硫安を10アールあたり20㎏施用しましょう。【温州ミカンの摘蕾】 花の多い樹では蕾が小豆大になったころから摘雷を実施すると次年度、果実が成る枝を確保することができます。新芽腹接ぎ用1芽の上芽が残るように削る切り接ぎ用写真は2芽で削っているが穂木が多くある場合は3芽で削ると良い地がお勧めです。 時期を問わず全園地必ず実施しましょう。 また、昨年度は黒点病や流れヤケ被害果が多くみられました。枯れ枝の除去も徹底しましょう。【防除】●サビダニ・ホコリダニの防除 昨年度、サビダニやホコリダニが多発した園地では越冬虫が気温の上昇とともに増加します。まだ、イオウフロアブルを散布していない園地は早急に散布しましょう。●ケムシの防除 ケムシが大量発生すると新芽や花を食害され、収量が著しく減少します。多発の場合は早めに防除しましょう。また、ケムシの発生源である園地周辺のアカメガシワは伐採しましょう。●訪花害虫防除 ハナムグリ・ケシキスイ・アザミウマなど花に飛んでくる害虫を総称して訪花害虫と呼びます。 令和元年産はアザミウマ被害により正品率を大きく落とした園地が多くみられました。アザミウマは園外から飛来する害虫なので1回の防除で被害を抑えるのは困難です。3分咲 満開頃と最低2回以上の防除が必要です。●かいよう病の防除 かいよう病を防ぐには発芽前防除と展葉期の防除が重要になります。多発園では防除を徹底しましょう。 【品種更新】 JA尾道市の重点推進品種はいしじ・紅八朔・しらぬひ・はるみ・レモンです。 更新する際は適地適作と労力を考えながら前記の品種に更新しましょう。(※しらぬひの高接樹は酸高が問題となるので推進していません。更新の際は苗木を植えましょう) 早期に樹冠拡大するには元気一番などの窒素系液肥を10日間隔で散布しましょう。●接木 接木更新は結果するのが早いという利点と経済寿命が短いという欠点があります。◎穂木の管理 せん定時(発芽前)に採穂し、葉柄を落とし黒ポリに包んで冷暗所で保管します。①中央の充実した芽を2〜3芽つけて穂木を切る。基部から3cmの位置をそぎ、反対側は30〜40度に1cm切り落とす3cm1cm形成層③『シーバル』で接ぎ木部を固定し、『メデール』で穂木を覆うメデールシーバル②幅を穂木の形成層の幅に合わせて台木に3cm切り込みを入れる。形成層どうしが一部で合わさるように穂木を台木の切り込みに差し込む3cm台木上から見た図台木穂木木部樹皮形成層■接ぎ木の手順正しい接木部位ここに接ぐ(カタカナのハの字部位)(上側)(下側)樹皮の厚い部分切接腹接ぎメデールカルースシーバル■接木の方法7【営農相談】農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231 (尾道北営農センター)☎0848-29-9611 (御調営農センター)☎0848-76-2242 (向島営農センター)☎0848-44-2106

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