ええJAんおのみち5月号390
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 柑橘類は、花が散り、幼果の細胞分裂時期に入ります。新葉を早期に緑化させることにより、生理落果の減少や果実の生育を促進させることができます。 液肥や苦土資材の葉面散布も積極的に実施しましょう。【病害虫防除】●ミカンサビダニ・チャノホコリダニサビダニ、ホコリダニは最初、葉の上で増殖し果実へ移動してきます。本年度は暖冬の影響で越冬量が多いと予想されます。落弁期にサンマイト水和剤を散布してください。●アザミウマ類 近年、アザミウマ被害による正品率低下が問題となっています。園地周辺のマキの樹が発生源となります。伐採し防風ネット等を設置しましょう。また、多発園は6月10日頃にスピノエースフロアブルを散布しましょう。●灰色カビ病 花びらが樹上に多く残っている場合や雨が多いと多発します。特に安政柑や清見、温州ミカンで被害が多い病気です。安政柑の正品率が悪い園地は花びらを落としてやる綺麗な果実を作ることができます。●黒点病 枯れ枝が発生源となる病気です。梅雨入り前までに枯れ枝を徹底的に除去しましょう。 また、黒点病防除薬剤のジマンダイセンは、散布後1ヶ月または降雨250を超える前に次の防除をする必要があります。アビオンEの混用や霧なしノズルなどを使用すると残効期間が長くなります。●かいよう病 多発園では5月下旬にも防除が必要です。健全部位への感染防止目的で薬剤散布します。殺菌効果は余り期待できないので、り病している葉や枝は徹底的に除去しましょう。【夏肥の施用】 中晩柑の大玉生産には、夏肥の施用が重要です。適期適量施肥を心がけましょう。中晩柑類といしじは1回の施肥で2回分の効果が期待できるBB元気200がお勧めです。中晩柑一発肥料を秋に使用した園地は施用の必要はありません。【苦土資材の施用】 近年、柑橘園の土壌分析をすると多くの園地で土壌中の苦土が不足しています。苦土欠症状がみられる園地では6月中旬頃にスーパーマグを10a当たり60㎏施用しましょう。【葉面散布】 中晩柑類は元気一番を防除の都度、混用しましょう。みかんでは緑化促進目的で落弁期防除に尿素とマグミーFeを混用散布しましょう。【高接ぎ樹・苗木の管理】 枝数が多くなりすぎないように、芽かきを行います。高接ぎ樹では、葉8~12枚で摘心を行いましょう。支柱を使って誘引を行い、アブラムシや、ミカンハモグリガの発生に注意を払います。1年生苗木にはアクタラ粒剤を使用すると、防除の省力化がはかれます。また、10日おきに元気一番を散布すると早く大きくなります。【灌水】 開花後の乾燥は生理落果を助長します。特にいしじは生理落果しやすいので、雨が降らない場合は灌水を徹底しましょう。【摘果剤の散布】 摘果の省力化目的で落としたい部分にターム水溶剤1000倍とマシン油150倍を混用し散布します。気温が25度以上の日が数日続く時を狙って散布しましょう。【かぶさり枝の除去】 本年度の温州ミカンは不作園が多く新芽が多発し少ない果実にかぶさっている園地が多くなると思われます。かぶさり枝を除去し果実に光が当たるようにしましょう。【花母枝のせん定】 直花しかついていない枝を花母枝といいます。八朔の花母枝は開花後枯れ枝になることが多いので除去しましょう。 柑 橘サビダニ被害果(果実が茶色・黒く変色する)花母枝(直花が団子状についた枝)はもとから除去するアザミウマ被害果(開花期はヘタ周りにリング状の傷が出来る)マキの樹キリナシノズル(薬剤の付着量が多くなる。)サビダニスパウトノズル2型(掛けムラが軽減される。)かいよう病苦土欠乏緑色の部分がくさび形に見えるのが特徴苗木の管理高接ぎの管理8【JAミックス・ベジタブル】FMおのみち79.4MHzにて、毎週金曜日午前10時半からJA尾道市管内の旬な情報をお届けしています。

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