ええJAんおのみち12月号397
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海砂で土づくり「やっぱり出来が違います」 水はけのいい砂地、瀬戸内の温暖な気候と潮風…。岩子島はその恵まれた環境から、おいしいトマトとわけぎの産地として知られています。特にわけぎは生産量日本一。それを支えているのが沖本さんたち生産者です。 「夏の間はトマト、9月から3月上旬まではわけぎ。昔から続くこのサイクルが、連作障害もないし、一番理にかなっているんでしょうね。あとはやっぱり土が違うのかな。海砂を何年かに一度は客土するようにしています。海砂を運ぶのは重くて大変だし、コストもかかるけれど、やっぱり客土した方がわけぎの出来もいいから、それはずっとやっていますね。」見た目はそっくりなネギとの違いが分からないという方のために少し説明すると、ネギは種子栽培、わけぎは球根栽培という違いがあります。「わけぎはこの球根から育てないといけません。種用の球根を作る圃場で次の年に使う球根を作ります。この別作業があるのが大変。」と話す沖本さん。 これから寒くなるにつれ、美味しさを増すわけぎ。沖本さんは「鍋に入れてもいいし、ぬたにしてもいい。香りがいいから薬味にも。わけぎは関西方面で食べられることが多いけれど、せっかくの日本一。もっと県民にも食べてもらいたいですね。」とほほ笑みます。わけぎの食べ方や文化などをもっと広くPRしていきたい 島特有の気候風土に育まれた岩子島のわけぎは、辛味や苦味などのクセがなく、その甘さ、柔らかさは独特といわれています。また関西・中部地方では、株分けしながらどんどん増えていくわけぎを子孫繁栄の縁起物と考え、ひな祭りの頃に食べる風習があるそう。 沖本さんは「いくら美味しいといっても、ぬたの作り方を知らない人もいます。これからはJAや県ともタイアップして、わけぎの食べ方や文化・背景などをもっとPRできれば。」と力を込めます。 岩子島では、わけぎの新規就農者も増えているとか。強力なブランドである岩子島のわけぎに、これからも注目です。ビタミンやミネラル豊富なわけぎは、料理を選ばず使える万能野菜。特に岩子島のわけぎは、柔らかさと味のよさで市場での人気も高いそうです。主な出荷先は大阪方面。関西・中部地方では子孫繁栄の縁起物としてひな祭りの頃に需要が増えます。AGREADERこだわりの「わけぎ」前回の登場時には、初孫が生まれたばかりで可愛くて仕方のない様子だった沖本さん。この6年でなんとお孫さんは7人も増え、現在は計8人に。初孫の女の子も小学一年生になったそうです。「孫のためにもまだまだ頑張ります(笑)」●2014年6月号掲載あれから!これから!6年前の表紙写真【組合員のみなさまへ】組合員のみなさまの住所・氏名・資格等の変更、または相続等があった場合は異動手続きが必要となりますので、最寄りの本店・支店・出張所にご相談のうえ手続きをお願いいたします。3

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