ええJAんおのみち5月号402
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水 稲 早生品種では、すでに田植えを終えている圃場がほとんどだと思います。これからの水管理に十分注意し、高温等の異常気象に耐えるためにも強い稲を作りましょう。 また、南部地域の中生以降の品種では、今からが田植えの最盛期となります。箱処理剤と一発除草剤の誤使用には十分注意してください。【水管理】 先月号でも記載の通り、田植え後は活着するまで深水で管理し、保温・活着に努めましょう。 また、散布時期・剤型に関わらず、除草剤の効果を高める為、散布後7日間は必ず止水し、薬剤を定着させましょう。 田植えから中干しまでの水管理は以下の通りです。●田植え後~活着まで 寒冷地では田植時期の平均気温が低いため、水の保温効果を生かした初期管理が重要となります。寒冷地での一般的な水管理は、低温・強風の場合には深水とします。活着期に低温が予測される場合は日中は止水し、3~4㎝(株元が隠れるくらい)、夕方に入水して夜間は5~6㎝(通常の湛水深)とすることで、活着までの水温を高く維持しやすくなります。 暖地では、田植時期の平均気温が高いため、寒冷地のように温度要因によって活着が遅れることはありません。植え傷みによって活着が遅れることが多いので、活着するまで深水管理とし、その後浅水管理とします。●活着後 活着後、分げつ期に入ります。寒冷地では、有効分げつ数を早期に確保することがポイントです。そのため、有効分げつ終止期まで、浅水管理などによって水温を高くするように努めましょう。暖地では、低温寡照の際は、寒冷地と同様に浅水管理などによって水温上昇に努めましょう。●中干し 有効分げつが確保できたら中干しを行いましょう。 中干しの効果は『倒伏防止』、『根の健全な育成』、『無効分げつの抑制』等があります。下記の表を参考に、1㎡当たりの茎数350本を確保できたら、実施してください。 中干しの期間は、圃場条件、天候等によって異なりますが、7~10日間程度実施し、田面に少しヒビが入る程度まで、行いましょう。 尚、中干しは後半の生育に影響する場合があるので、調整肥として「ケイ酸カリ」「マルチサポート2号」「マグホス」等の資材を中干しに入る前に施用することをお勧めします。 また、この時期の高温多照によって分げつが過剰となり、穂数及び籾数過剰によって品質低下を招くことがあります。その場合は中干し時期を早めることによって、分げつの過剰発生を抑えます。 ※恋の予感については、水分ストレスの影響を受けやすいと考えられます。過度の中干しは根を痛め、減収の原因となる恐れがありますので、中干し期間の短縮もしくは間断灌漑による水管理を行いましょう。また、日数計算での中干しスタートでなく一株あたりの本数から中干しを行うようにこころがけましょう。●中干し後 中干し後は、いきなり圃場に水を入れっぱなしにすると、根腐れを発生させる心配がありますので、かけ流しや浅水状態で管理し、間断灌漑を行い、根を水に慣れさせるようにしてください。 中干しができない圃場は、できるだけ浅水にして、絶えず水を動かすような管理を、穂ばらみ期まで行ってください。 ※幼穂形成期~出穂期には水が最も必要な時期です。籾数の維持に努めましょう。●病害虫 梅雨に入ると、いもち病が発生しやすくなります。 発生しやすい気象条件としては、曇雨天日数が多く、風が弱くどんよりとした天候ほど発生が多くなります。通常は箱処理剤をしていれば問題ないと思いますが、天候不順が長く続く場合は、イネの体質や圃場条件によっては、発生する可能性が高まりますので注意してください。 いもち病の対策として・過剰な施肥はしない・雨天が続いたり低めの気温が続く場合は、深水管理をして保温に努める・圃場をよく観察し、早期発見・早期防除に努める といったことがあげられます。 また、昨年大発生したウンカやコブノメイガなどの飛来害虫にも注意が必要です。定期的に圃場を観察して、害虫の早期発見・早期防除をこころがけましょう。植付間隔1株当たりの分けつ茎数の目安幅30㎝×条間18㎝20本幅30㎝×条間24㎝25本幅30㎝×条間30㎝30本いもち病コブノメイガ被害コブノメイガ秋ウンカ被害6(因島営農センター)☎0845-22-2252  (世羅営農センター)☎0847-22-1173(甲山営農センター)☎0847-25-5035  (世羅西営農センター)☎0847-37-7100●東尾道営農センター ☎0848-56-1231●尾道北営農センター ☎0848-29-9611●御調営農センター  ☎0848-76-2242●向島営農センター  ☎0848-44-2106●因島営農センター  ☎0845-22-2252●世羅営農センター  ☎0847-22-1173●甲山営農センター  ☎0847-25-5035●世羅西営農センター ☎0847-37-7100詳しくはお近くの営農センターへお問い合わせください。営農情報5月May今月の栽培ポイント

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