ええJAんおのみち8月号405
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3回の検査を経て収穫を迎える大豆の種子 晴れ渡る青空のもと、貞末さんが種まき専用の機械に乗って作業を進めていました。きれいに耕した広大な畑に、次々と種がまかれていきます。「この畑は8反(80アール)。種まきは2時間くらいですかね」と笑う貞末さん。 同法人では平成17年から広島県内で使う大豆の種子を栽培。当初は同法人を含め5カ所で作っていましたが、現在では同法人が全ての生産を担っています。「大豆はあきまろが8町(8ヘクタール)、サチユタカが3町(3ヘクタール)。他には水稲と小豆も栽培しています。大豆の種まきは6月の中頃から雨の合間をぬってやっていて、本当なら(7月)20日ぐらいには終わらせたかったけれど(笑)、今は今月中に終わらせるのが目標です」(※取材は7月27日) 一般的な大豆と、種子になる大豆には違いがあるのでしょうか?「作り方は一緒ですが、収穫までに(県の)検査が3回あります。1回目は花が咲く頃。全ての株を検査して、病気や他の品種が混ざってないかチェックします。2回目は収穫の前で、いつから収穫を始めるか、状態を見て判断します。3回目の検査では、2回目の検査で保留になっていたものを再チェック。これらの検査をクリアして11月下旬の収穫を迎えます」。作物のもとになる種子は、厳しいチェックを経て農家さんの手に届いているのですね。昨年度は今までで一番の出来栽培のポイントは「土寄せ」 年によって収量は異なりますが、昨年度は最高反当収量321・8kgを記録、これは今までで一番の出来だったそうです。その成功のポイントは、茎下部を土で覆う「土寄せ」。「土寄せは新しい根の発生を促し、除草効果もあります。去年は土寄せを2、3回して、水分もちょうど良かったのが収量につながりました」と振り返る貞末さん。 地域の農業を支える農事組合法人として、「今後は水稲や大豆に加え、小豆にも力を入れていきたい」と元気に話してくれました。同法人では「あきまろ」と「サチユタカ」の種子を栽培しています。前代表理事で現在副代表理事を務める松尾雪岳さん(86歳)は、「大豆は水はいらんけど水分はいる。水分を吸う状況を保ってやるのが大事」と話します。AGREADERこだわりの「大豆の種子」青くコーティングされた種にびっくり。これは病気と鳥に食べられてしまうことを防ぐためだそうです。種まき専用の機械は4列で種をまくことができます。大規模農業には機械の力は欠かせません。この他にも防除や草抜きなどいろいろな機械があります。なるほど!農のアイデア3【組合員のみなさまへ】組合員のみなさまの住所・氏名・資格等の変更、または相続等があった場合は異動手続きが必要となりますので、最寄りの本店・支店・出張所にご相談のうえ手続きをお願いいたします。

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