ええJAんおのみち12月号421
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【防寒対策】【中晩柑類の収穫・貯蔵のポイント】【病害虫防除】◆レモンレモンは果実が多くなっている状態で、低温を受けると樹が枯死することがあります。寒い園地では欲張らずに、年内で収穫を終了するようにしましょう。収穫後、出荷まで期間が長い場合は、有孔ポリを利用し貯蔵しましょう。◆カイガラムシ・ハダニ防除収穫後に95%マシン油と尿素を混用し散布しましょう。マシン油はカイガラムシを油で被膜し窒息死させる薬剤です。散布ムラがないよう丁寧に散布しましょう。また、1月中旬までに95%マシン油を散布出来ない園地や枝が込み合っている園地では、3月のせん定後にアプロードフロアブル1,000倍とハーベストオイル80倍を混用散布しましょう。◆収穫後の尿素散布ミカンを連年結果さすためには、尿素散布は不可欠な作業です。収穫終了後、尿素の葉面散布を実施しましょう。気温8度以下になると吸収が悪くなりますので暖かい日に散布しましょう。マシン油散布時にも混用しましょう。◆温州ミカンの隔年結果防止対策本年度不作の温州ミカンは次年度着花1,000㎏とします。認するようにしましょう。清見やしらぬひなどで、まだ防寒対策を実施していない園地では腐敗防止剤を散布後、至急行いましょう。3重袋の保温性が一番高く、+1.3℃の効果があります。設置の際は袋の口から雨水が入らないよう口をしっかり締めましょう。近年、カラスが3重袋を覚え、袋をかけるとカラスが飛来するようになってきています。樹上部にテグスを1m間隔で設置し被害を防止しましょう。また、飛来する方向が判っている場合、横にもテグスを設置すると効果的です。サニーセブンを利用する場合は、スレ傷防止のため外成り果実にサンテをかぶせます。寒い園地のレモンは12月に果実を全量収穫し樹体をサニーセブンやパスライトで覆いましょう。苗木も同様に防寒を行いましょう。棚貯蔵の場合は、果実2~3個重ねまでとします。コンテナー貯蔵の場合は7分入れまでとし、通気性を高めるため底にたる木を敷きコンテナーの間隔は10~15㎝程度開けます。適正入庫量は、1坪当たり800~貯蔵中は、1日1回を基本に外気温が貯蔵適温に近い時間帯に換気を行います。また、貯蔵庫が乾燥する場合は、打ち水や濡れムシロを敷き湿度を保ちます。◆八朔暖かい園地では、1月中旬頃までに採収します。採収後は、コハン症の発生を防ぐため予措は行わず湿度保持に努め貯蔵します。青い果実は有効ポリ包装などで湿度を取ると着色が進みやすくなります。◆はるみはるみは完全着色後、雨に遭遇すると果皮障害が発生しやすくなります、まだ収穫していない園地は収穫をいそぎましょう。はるみは供腐れしやすい品種です。腐敗果点検をこまめに行うことが必要です。青い果実は新聞紙で覆うと色が進みます。◆しらぬひ(デコポン)の採収採収は、通常一月中旬頃から行いますが、ヘタ周辺のひび割れやヘタ黒果の発生が見られる園地では採収を早めましょう。防寒対策を徹底し味をのせて収穫しましょう。採収時のハサミ傷が貯蔵中の腐りの主要因となっています。ハサミ傷のつきにくいデコチョンなどを使用しましょう。また、採収時に果実に衝撃を与えると貯蔵中に油胞の黒変が多発します。収穫カゴからコンテナーへ移す際は手移ししましょう。各産地で糖度酸度による出荷時期の指示があると思われます。高接樹で毎年酸度えてください。◆はるか採収は1月下旬からが基本ですが、寒波被害の恐れがある場合は採収を早めてください。収穫後は2L以上とL以下に仕分け、軒下の温暖で通気の良い場所で7%程度の予措を実施してください。予措が不十分だと出荷時にス上がり(粒化症)が発生し商品性が無くなります。予措終了後は新聞紙で囲う又はもぎたてパックを使用し常温貯蔵してください。が2%を超える園地は苗木への改植を考(向島営農センター)☎0848-44-2106 (因島営農センター)☎0845-25-6161 (世羅営農センター)☎0847-22-1173(甲山営農センター)☎0847-25-5035 (世羅西営農センター)☎0847-37-7100▲デコポン専用に思われがちですが、みかんなどの収穫も大変しやすくなっています。是非、一度使用してみてください。予措:軒下など、通気性の良い場所で水分をとばし減量する作業▲はるみ果皮障害▲八朔のヤケは乾燥や高温15度以上で多発する。▲しらぬひヘタ黒▲パスライトを利用したレモン苗木の防寒                      6

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