ええJAんおのみち1月号422
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寒さがひときわ厳しくなった12月中旬、村上優さんの畑を訪れました。「今朝みたいな雪がちらつくような寒さに当たると、霜が降りて(さやが)白くなる。こうなると出荷はできるけど、値段は下がるよね」と村上さん。収穫は9月の終わりから年明け1月中くらいまで続き、最盛期の10月頃には1日30キロから40キロも収穫するといいます。因島のキヌサヤは「小さくて薄い」「形がいい」ことが特長で、選別基準が高く、選別にも時間が掛かりますが、その品質の高さは折り紙付き。京都や大阪など関西地方を中心に出荷され、京都の料亭などでも使われています。 「豆類は病気に弱くて、虫だけじゃなく、うどんこ病など菌が原因の病気にもかかりやすい。脇芽を取ったり収穫したりする作業にも手間は掛かるね」と栽培の苦労を話す村上さん。今年は9月に暑すぎたこともあり、木がダメージを受けて虫も多かったそう。天気や病気に左右される農業の難しさが、村上さんの話から伝わってきました。現在、キヌサヤエンドウ部会の部会長を務める村上さん。キヌサヤやスナップエンドウを栽培する部会員は約40人おり、30代や40代の若手も活躍しています。「(コロナ禍)以前は勉強会などで互いに切磋琢磨していた。懇親会なども含めて、来年は少しでも復活できれば」と期待を寄せます。ロシアのウクライナ侵攻などの影響で、肥料や農薬などのコストはこの一年で大幅に上がりました。村上さんは「どの作物もコロナで単価が下がっている。エンドウ部会でも利益が上がることを考えないといけない」ときっぱり。これからの目標を聞くと、「因島のキヌサヤは大嘗祭の供納品として選ばれるほどのブランド。これからもその産地としていいものを作っていきたい。体が元気なうちは(農業を)続けたいね」と話してくれました。「因島のキヌサヤ」といえば、全国的にも知られる因島ブランドの野菜の一つ。平成と令和の大嘗祭(天皇即位に伴う皇室行事)においても、広島県の供納品として選ばれるなど、その品質は高く評価されています。「小さくて薄い」「形がいい」見た目が美しいキヌサヤ因島ブランドのキヌサヤをこれからも作り続けたい2016年11月号表紙写真▶     5JAカードを紛失されたら直ちにご連絡ください。盗難、紛失専用ダイヤル  0120-159674(24時間受付、年中無休)あれから!これから!2016年の11月号にも登場していただいた村上さん。その際も、奥様のみどりさんとご一緒でした。この間の変化を聞くと、「膝を悪くして走れなくなった」と一言。体を労りながら、またご夫婦で登場してくださいね。

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