ここに接ぐ(カタカナのハの字部位)【防除】【品種更新】◆接木接木更新は結果するのが早いという利点と経済寿命が短いという欠点があります。◎穂木の管理せん定時(発芽前)に採穂し、葉柄を落とし黒ポリに包んで冷暗所で保管します。本年度は寒波被害を受けている場合があるので暖かい園地で穂木を採収しましょう。◎接木方法・腹接ぎ枝を余り切らずに主に横枝に接ぐ方法です。樹勢が弱りにくい利点がありますが、誘引を怠ると樹形が乱れやすいので注意が必要です。・切り接ぎ切り接ぎは主枝を切り詰め接ぐ方法です。そぎ接ぎと剥ぎ接ぎがあります。そぎノコせん定時は商品名「大地」がお勧めです。時期を問わず全園地必ず実施しましょう。また、豊作のミカンでは摘果の省力化を図るため下垂した枝は除去しましょう。品種ごとに花の咲く時期が異なります。いしじやネーブルは開花が早く、清見やはるかは開花が遅い品種です。適期防除を心掛けましょう。◆サビダニ・ホコリダニの防除昨年度、サビダニやホコリダニが多発した園地では越冬虫が気温の上昇とともに増加します。まだ、イオウフロアブルを散布していない園地は早急に散布しましょう。ホコリダニの被害を受けやすいレモンは必須防除となります。◆ケムシの防除ケムシが大量発生すると新芽や花を食害され、収量が著しく減少します。多発の場合は早めに防除しましょう。また、ケムシの発生源である園地周辺のアカメガシワは伐採しましょう。◆訪花害虫防除ハナムグリ・ケシキスイ・アザミウマなど花に飛んでくる害虫を総称して訪花害虫と呼びます。ハナムグリやアザミウマは開花初期から飛来するので、満開期に1回薬剤を散布しても手遅れとなります。2~3分咲と満開頃の最低2回以上の防除が必要です。◆灰色カビ病果実上に残った花びらにカビが生えて、果実に傷がつく病気です。本年度のみかんは豊作樹が多いので注意が必要です。安政柑も被害の出やすい品種です。防除とあわせ、花びらを落としてやると被害が軽減できます。◆かいよう病の防除かいよう病を防ぐには発芽前防除と展葉期の防除が重要になります。多発園では5月下旬にも薬剤を散布しましょう。更新する際は適地適作と労力を考えながら前記の品種に更新しましょう。(※しらぬひの高接樹は酸高が問題となるので推奨していません。更新の際は苗木を植えましょう)形成層切接【正しい接木部位】台木木部樹皮【上から見た図】メデールカルースシーバル腹接ぎメデール形成層腹接ぎ用1芽の上芽が残るように削る切り接ぎ用シーバル❶中央の充実した芽を2〜3芽つけて穂木を切る。基部から3cmの位置をそぎ、反対側は30〜40度に1cm切り落とすJAカードを紛失されたら(上側)(下側)樹皮の厚い部分台木❷幅を穂木の形成層の幅に合わせて台木に3cm切り込みを入れる。形成層どうしが一部で合わさるように穂木を台木の切り込みに差し込む直ちにご連絡ください。盗難、紛失専用ダイヤル 0120-159674(24時間受付、年中無休)❸『シーバル』で接ぎ木部を固定し、『メデール』で穂木を覆う写真は2芽で削っているが穂木が多くある場合は3芽で削ると必ず外芽が取れるので穂木を選ぶ必要がなくなります。3cm▲アザミウマ被害3cm▲ハナムグリ被害果(爪でひっかいたような傷が特徴)▲ハナムグリ接木の方法接木の手順 5 腹接ぎ用・切り接ぎ用
元のページ ../index.html#5