【夏期の管理】◆病害虫対策梅雨が明けて晴れた日が多くなるにつれ、害虫が増えてきます。家庭菜園ではなるべく農薬を使いたくない方が多いと思います。手間はかかりますが、補殺して密度を減らすのも大切です。葉裏などを観察すると卵が見つかることもありますので、これも処理しましょう。また、テントウムシやカマキリなど肉食性の虫を作物上に住まわせるのも効果的です。病害の予防については、冒頭でも挙げたもみ殻や、通気性確保が効果的です。また、人間と同じで元気な個体は病気にも強いので、株の勢いを維持することが1番の予防になります。ただし、無農薬での害虫駆除には限界もあります。被害が大きい場合は最寄りの営農センターにご相談ください。大変暑い時期の作業となります。熱中症には充分注意し、こまめな休憩と水分補給を心がけましょう。家庭菜園の低い早朝に収穫しましょう。収穫する際は、果実を傷つけないように丁寧に採収しましょう。か◆摘き果奇形果・変形果・病害虫被害果・小玉果を摘果してください。◆水分管理柿は乾燥に弱いので、乾燥させないように定期的に灌水を行い、果実肥大をはかってください。今年は平年より約1週間早い梅雨入りとなりました。梅雨入り後は定期的な雨が期待できますが、晴れた日が続くようなら灌水するなど乾燥対策が必要となります。この時期は急激な降雨や日照りによって、環境の変化が大きく、作物にストレスを与えます。株元にもみ殻などを敷いてやると乾燥防止、地温上昇の抑制などの効果が期待できます。また病気の原因となる泥跳ねも軽減できます。トマトやピーマンなどは夏野菜という分類から暑さに強いイメージがありますが、実際の生育適温は概ね20~28℃となっています。近年の夏は気温が30℃を超えるのが当たり前で夏野菜にとっても厳しい環境と言わざるを得ません。次に挙げる項目を参考に、少しでも快適な環境を整えて夏を乗り越えさせましょう。◆整枝・誘引気温が上がるにつれ生育も旺盛になります。株のサイズに合わせて、支柱やネットに誘引し直しましょう。また、込み入った部分は間引いて風通しを良くしてください。◆灌水・追肥収穫期に入った野菜は、水の要求量も多くなっています。先月よりも水量を増やして、できるだけ早朝の灌水を心掛けましょう。追肥については、少量を定期的に施用して株が弱らないよう管理します。株が弱った場合は、速効性のある液肥や化成肥料を使って、樹勢の回復に努めましょう。◆果実に現れる異常について果実には様々な異常が現れます。代表的な症状をいくつか紹介しますので、参考にしてください。・チャック果雄しべが子房に付着したまま肥大したもので、雄しべの退化跡がチャック状に残ったもの。地温と多肥で助長される。・乱形果生育初期の多肥や低温により、正常に分化できなかった花が結実すると発生する。・日焼け果日焼けした組織が白く陥没する。高温期に乾燥した状態で、果実が日光に長時間さらされると発生する。・つや無し果ボケナスとも呼ばれ、果皮に光沢がなく消し炭状になる。水分不足が原因で果皮が正常に伸長できないと発生する。営農相談農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231 (尾道北営農センター)☎0848-29-9611 (御調営農センター)☎0848-76-2242▲日焼け果▲乱形果▲チャック果▲つやなし果 7
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