光と食事JA尾道総合病院 保健師渡辺 倫世 体には時計のように1日のリズムを刻むシステム(体内時計)が備わっています。「体のリズムは24時間より長いので、放っておくとズレてしまう」と聞いたことがある方も多いかと思います。脳だけがコントロールしていると考えられてきた体内時計は、実は全身に存在することがわかり、体内時計に関する研究が2017年にノーベル賞を受賞するなど、体内時計の仕組みを活用した健康づくりが注目されています。ここに注意!夜の光は体内時計を遅らせる働きがあり、実際の時間とのズレが大きくなってしまいます。寝る前は照明を落とし、テレビやスマートフォンなどの画面を見ることを避けましょう。夜遅くの食事は体内時計が乱れる原因になります。1日のうち、食べない時間が一番長かった次の食事を“朝”と体は考えます。夜の食事から朝の食事までなるべく10時間以上空けるようにしましょう(朝食が7時なら、夜は21時までに食事を終わらせましょう)ここに注意!13はっさくシャーベットはっさくシャーベットはっさくの爽やかな酸味や程よい苦味はそのままに、凍らせることでシャリシャリとした食感が楽しめます。はっさくの爽やかな酸味や程よい苦味はそのままに、凍らせることでシャリシャリとした食感が楽しめます。睡眠・覚醒自律神経の調節体内時計のはたらき 体内時計は、体の様々なところで日内リズムを作っています。外の環境(実際の時間)や、脳と体の時計がズレてしまうことが、いろいろな病気に関係していると言われています。体内時計をリセットするには…体温の変化エネルギー代謝わけではありません。体内時計が乱れると…健康だより体内時計を整えて健康に■毎朝決まった時刻に起床し、光を浴びる 朝に光が目から入ることにより、脳の体内時計がリセットされます。 (直接、太陽などの光を見ることがないようにしましょう) また、休日も平日の起床時間となるべく同じになるようにしましょう。■朝日を浴びたら、朝食を摂る 炭水化物とたんぱく質を摂ることで、全身にある体内時計がリセットされます。 また、朝の光と朝食の時間がズレないことで、脳と体の時計を合わせることができます。 遅くとも、起床から2時間以内に朝食を摂るようにしましょう。炭水化物:白米、パン、麺類などたんぱく質:肉、魚介類、卵、大豆製品、乳製品など※栄養の観点から、適量を心がけ、野菜・海藻類なども揃えましょう体の不調を感じる、睡眠障害、うつ病、がん、糖尿病、肥満、免疫・アレルギー疾患 など※体内時計の乱れだけが原因となる
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