家庭菜園 10月中旬から11月中旬にかけて、早生秋も深まり過ごしやすい気候になり、畑での仕事もやりやすくなってきました。日暮れが早いので明るいうちに作業しましょう。のものから順番に苗を定植していきます。◆畑の準備植え付け2週間前に、10㎡当たり熟成堆肥20~30㎏、石灰1.5㎏。植付け1週間前に元肥1.5㎏を基準に施用して耕起させます。畦は2条植えで約80cm幅、4条植えで秋まき栽培における植え付け苗の大きさは早生品種で、太さ6~8㎜、1本重6g程度。中・晩生品種で太さ5~7㎜、1本重5g程度が適当です。概ね割箸くらいの大きさを基準にしてください。これより大きい苗を秋に植えるとトウ立ち株が多くなります。逆に苗が小さ過ぎると収量が落ちてしまいます。収穫期の畑を見渡して、全体の一割程度トウが立っているような状況が、収量的にはベストです。◆管理植え付け後、防寒と乾燥防止を兼ねて、もみ殻を条間や株間にまきます。マルチ栽培も有効です。土があまりに乾燥している場合は、暖かい日の午前中にたっぷり灌水します。追肥については定植後一カ月経ったころに、10㎡当たり500g施します。以降の追肥は年明けの2月以降になります。ホウレンソウ、小松菜、春菊などの小型の葉物野菜や、二十日大根などはまだ種まきが可能です。害虫も減っており比較的作りやすい時期なので、畑に空いた場所があるのなら挑戦してみてください。葉物野菜は株ごと引き抜くのではなく、外葉を千切るように収穫すれば、長期間の収穫が可能です。約120cmに仕立てます。野菜の成長は直線的に進むものではなく、S字カーブの様に進みます。第1図に、ニンジンの生育経過を挙げてみました。葉の生長が盛んになる時期と、根の生長が旺盛になる時期には、40日くらいの「ずれ」が見られますが、平行的に進んでいることが分かります。つまり、ニンジンでは葉の生長と根の生長の間に、正の相関が見られるということです。ニンジンの収量を増やすには、果菜類とは異なり、葉を立派に育てることが大切ということになります。葉の生育が根や玉の肥大に大きく作用することは、第2図のタマネギのデータからも分かります。同じ大きさの苗を植え付けて、活着後の新葉が出始めた時から、常に2枚しか葉をつけさせないように外葉を摘み取った株と、4枚の状態にした株、6枚の状態にした株を作ります。すると、葉の枚数によって収穫できる玉の大きさに差が出てきます。キャベツやハクサイなどの葉物野菜、大きな玉を収穫したい時は、よい根を育てることが重要です。根は土の中に伸びているので、旺盛かどうかを判断することは難しいですが、葉の生長が思わしくない時は、根が何らかの原因で障害を受けています。堆肥などの有機物を投入して、深く耕し、根がよく伸びられる状態にしておくことが大切です。【タマネギの栽培】【葉物野菜の栽培】【葉値菜の生育診断】2.5cm25〜 30cm5〜8mm1.2m程度の畝を立て10〜12cmの間隔に3〜4条に植え付ける。❶植え付け適期の苗の大きさは直径5〜8mm以下、草丈25〜30cmである。株元の直径が10mm以上の苗はトウ立ちしやすい。第3図 土壌の通気性とキャベツの生長❷植え付けの深さは2.5cm程度とする。これより浅いと冬季の土の凍結によって苗が浮き上がり、根が切れたり乾燥したりして枯死する。逆に深いと球の肥大が劣る。営農相談農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231 (尾道北営農センター)☎0848-29-9611 (御調営農センター)☎0848-76-2242第1図 ニンジンの生育過程第2図 タマネギの葉数と玉横径の変化 7
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