ええJAんおのみち7月号440
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【中晩柑類の仕上げ摘果】7月から8月は特に、サビダニが多発しやすい時期です。サビダニは被害が見え始めてからの薬剤散布では手遅れになる場合が多いので、発生が見られない場合も、予防的に薬剤を散布しましょう。本年度は、訪花害虫の被害やしらぬひの奇形果が多くなっています。荒もぎ摘果で見落とした傷果や、小玉果を中心に適正葉果比まで摘果します。仕上げ摘果が徹底出来ないと、収穫作業や家庭選別作業が大変になるので注意しましょう。仕上げ摘果時の留意事項①適正葉果比(表1)②肥大基準(表2)③病害虫被害の有無【中晩柑類の灌水・保水対策】【みかんの品質向上】【みかんの荒もぎ摘果】【病害虫防除】柑橘④しらぬひの扁平・変形果中晩柑類は、大玉生産が高単価のカギとなります。果実肥大促進目的で梅雨明け後は、土壌を乾かさないよう早めに灌水しましょう。梅雨明け後、10日以上降雨が無い場合、10アール当たり20~30㎜の灌水をしましょう。また、灌水施設のない園地では、ホース灌水の場合、1樹以上(計20L以上)実施しましょう。また、保水対策もあわせて実施しましょう。過乾燥状態で一度に多量の灌水を実施すると裂果が発生します。定期的な灌水が重要です。◆しらぬひしらぬひの果皮障害は、夏秋季の乾燥が要因の一つとなります。しらぬひの減酸は、8月から11月までほぼ一定量しか減酸しません。クエン酸ピークの8月の酸を下げることが、食味の良い果実生産につながります。◆はるみ昨年度のはるみは、夏秋期の乾燥により酸高の園地が多くみられました。灌水を徹底し、食味向上を図りましょう。◆八朔乾燥により、ホウ素の吸収が抑制されヤニ果が発生します。灌水を徹底しましょう。糖度の高いみかんを生産するには、満開後60日から100日の乾燥が重要です。中晩柑類と同じ水管理をすると、味の悪いみかんが出来ますので注意してください。また、雨が多い場合は、糖度上昇を目的に次の対策を実施してください。◆フィガロン散布満開後60~70日、80~90日にフィガロン乳剤3,000倍とマグミーFE600倍を混用散布してください。干ばつ時は、散布しないでください。◆タイベックマルチの被覆梅雨明け前に被覆することにより、食味の良い果実生産が可能となります。全面被覆することにより効果が高まります。摘果を遅らせると糖度の高いみかんが出来ますが、2Sでは収益になりにくいです。果実肥大を見ながら摘果の早晩を決めてください。◆小玉傾向の樹7月下旬から内生り裾生りを中心に荒モギ摘果を開始してください。◆肥大順調の樹盆明けから摘果を開始してください。◆サビダニサビダニの被害を防止するには7月・8月・9月の薬剤散布が特に重要となります。防除暦に従い薬剤を丁寧に散布しましょう。7月はダニカット乳剤、8月はダニエモンフロアブルを使用してください。園内の果実が生っていない樹にもサビダニは寄生していますので防除が必要です。◆ミカンハダニサビダニ防除と同一薬剤での防除になります。◆黒点病散布間隔は、累積降雨250㎜もしく                   7営農相談農業に関することなら専門的なことから家庭菜園まで、お気軽にご相談ください。JAは、新たに農業を始められる方も支援しています。(東尾道営農センター)☎0848-56-1231 (尾道北営農センター)☎0848-29-9611 (御調営農センター)☎0848-76-2242サビダニの初期被害果は茶色粉がふいたように見えます。▲サビダニ初期被害果[表2]7月末時点で収穫時にL以    上になる果実横径の目安[表1] 適正葉果比品  種残す果実落とす果実5~6枚の総状有葉果の2番果八  朔5~8枚の単性有葉果ネーブル傷果、小玉果、内生り、裾生りしらぬひは る み5枚以上の単性有葉果清  見は る かその他落とす果実最終葉果比直花果、扁平果、へそ大果80~100直花果、腰高果80~100へそ大果、扁平果、遅れ花100極端な腰高80天生り80~100天生り80~100品  種八  朔48mm甘  夏50mmネーブル40mmしらぬひ48mm横径備考(2L)は る み37mmは る か37mmレ モ ン34mm(年内M)▲干ばつの影響で収穫後ヤケが出やすくなります▲50~60cmの範囲に約3個ずつ着果40L以上、かん注機の場合、1樹10カ所

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